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2011年08月 の記事一覧

母から伝わる固定的性別観

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画像のような、いかにも「夏休み!」という空のもと、大阪府島本町の人権啓発施策審議会に参加してきました。今回は、今年5月から6月に町内で行われた「男女共同参画に関する住民意識調査結果」の報告でした。

100ページチョイの報告書をジーッと聞きながら、あれやこれやと思うことがありました。

たくさん気付くところがあった中で、一つ「おおお!」というデータがありました。それは、小中学生へのアンケートで「『男だから○○しなさい!』『女の子なのに※※して!』と言われた経験」から「その時の気持ち」や「誰からそれを言われたのか?」という一連のアンケートです。

「誰からそれを言われたのか?」一番多いのは、小中学生の男女ともに「母」からでした。その項目には、父、学校の先生や近所の人や友達、祖母、祖父、親戚、施設の人などいろんな項目もあるのですが、そのなかでの「母」でした。これは「一番親密に接するから」という分析もできます。ですが、そもそも、母自身にそういう観念があるからこそ、そういうシツケにもつながっていくものです。

性別による固定的な価値観の押しつけというのは、よく女性が男性から押しつけられるという訴えを耳にします。そういう面はもちろん存在します。でも、母という女性からの何気ない、だけど日常に根ざしたところからの刷り込み教育も否定できません。

よく僕が講演で「男性の家事や育児への参画」の話をすると「そんなのは、私たち女性にではなく、男性に向けてして欲しい」というアンケートが書かれていたりします。でも、なんの気なく「あんたは男の子なんやから家事なんかせんと勉強しときなさい」と言ってるお母さん方も少なくないというのが、この結果から見えます。

「私はそんなこと言ってない」という人もいると思いますが、「言われた」と子どもたちが言っているデータなので、やっぱり子どもたちの言う方が信憑性があると言えるでしょう。「セクハラなんてしてない」と男性が言っても、それは被害女性が「された」と言う訴えがまずは尊重されるのと同じだと思います。

もっとも、母親のみんなが「男の子なんやから☆☆しなさい」「女の子は○○やで!」と押しつけてるわけではないのは十分承知しています。そういうことへの意識の高い女性も大勢います。意識の高い男性もいるし、低い男性もいます。ただ、「女性が全員、意識が高いというわけでもない」ということが言いたかっただけです。

そして僕が女性参加者の多い講演会場でも、男性の家事や育児参画を話す意味は、やっぱりあるんやなと確認できたという点です。もっとも意識の低い人は、講演会場に来る意欲も低いと思うので、「ここにいらっしゃる皆さんは大丈夫だと思ういますが、みなさんの周囲の男性だけじゃなく、女性にも、どうぞ働きかけて下さい」という伝え方が一番でしょうね。

生保会社で父子世帯リスクについてセミナーしました

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某生命保険会社でセミナー「男のライフリスクを考える〜父子世帯、介護の実態〜」の講師をしました。

今でこそ、僕が父子世帯問題を講座で扱うことは、めったにありません。でも、大学院時代に論文を書いたこともあるくらい、僕の原点ともいうべきテーマです。男性の家事や育児参画が進まないことの一番の歪みは、この父子世帯問題にあると考えています。「な〜にが今さらイクメンやねん!」と言う知人の父子世帯父ちゃんもいます。そのくらい切迫した問題なのに、日本の父親の多くが思考停止している領域です。想像したくない領域なのかもしれません。

あと1時間で出発という時に、担当さんから携帯電話がありました。「よろしく〜」も含めた最終チェックの電話だと思って出てみたら「ちょっとお詫びが…」という。なにごとかと思ったら、担当氏の彼女さんが、予定日よりも早く子どもが生まれるらしく、急遽、お休みしているとのこと。打ち合わせ段階で、彼の上司とも情報共有してたので、とりあえず安心。でも、こういう急な引き継ぎができる会社は、やっぱり業績もエエのやなぁと実感しました。

講座は前半と後半の2部構成になっていて、1部は父子世帯や男の介護、定年退職後男性の実態の説明。後半は、それを踏まえ、公私にわたって「今日から何しよう?何ができるやろ?」という構成です。

前半部分は、以下の埋め込みスライドの通りです。


後半は、「生活自立度チェック15問」や「プチ家事」「プチメモ」の話を入れた、いつもの講座。せっかくなので「今日からできるコト」をポストイットに書いてもらい、分類分けしながら「これイイですねぇ」と紹介したりしました。
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意外と料理への関心が高かったのが印象的でしたが、講演後に参加者の中に父子世帯のお父さんもいらっしゃって「勘違いした『男の料理』をすると、かえってマズいことになるんやけどなぁ」と的確な指摘も。

講座の後、その方とお話をしていると、「いろいろ理不尽なこともあった」と伺いました。

その方に「家事なんて高校生の娘にやらせたらエエやん」という人もいたとのこと。その方は、「離婚したのは大人の都合。それに子どもを巻き込むのは自分として許せなかった。子どもには子どもの時にやるべきコトがあって、それは家事ではないと思ってた」と。僕も同感です。加奈子が自分のできる範囲のことをするのを「やるな」というつもりはありませんが、「子どもにやらせたらいい」というのはチョット違うと思います。

夜の会議に出られなかったり宴会に参加しないことに「稼ぎてはお前しかおらんのに、仕事と家庭どっちが大事やと思ってるねん」と言われた経験もあったそうです。

夫婦はそろってて当たり前、相方がいて当たり前、家事はやってくれて当たり前、稼いできてくれて当たり前ではないのです。いろんな人がいろんな事情を抱えて働いているのがこの社会です。いろんな事情を想像できないこと、事情に対して対応できないことが、一番の問題であり、日本の閉塞感の要因であるとも思います。

講演中に、担当さんの子どもが生まれたかどうか、とっても気になりながらも会場を後にしました。

今日、一つトラブルがありました。スライドのページ送りリモコンが作動しませんでした。出掛ける前にバッテリーの交換をして、ポインターが動くことは確認したんですが、ページ送りまでは「まさか」と思って確認してませんでした。動いて当たり前ではないんですなぁ。

大阪府島本町で男性向け料理教室しました

今年度から、人権啓発施策審議会の委員を務めている、大阪府島本町で男性向け料理教室をしました。

僕の中では、いちおうこれで料理教室は一区切りにしようと思っているので、この方法での料理教室は最後になります。最後の料理教室は、最初の料理教室のメニューと同じ、肉じゃが定食でいくことに。

肉じゃが、キュウリとワカメの酢の物、味噌汁、ごはん

簡単な定食セットを2時間かけてユックリと。教室の最初に、参加者の料理習熟度を尋ねたら10人中7人が「初心者」ということでしたので、本当にのんびりユックリと進む料理教室でした。僕は、心の中で焦りまくってましたが、教室後のアンケートを見ると、このユックリは「丁寧に教えてもらえた」など好評だったようです。これまでが、あまりにスッ飛ばしすぎていたかも。

今回、ギャグのようなミスをしてしまいました。味噌汁と肉じゃがのダシは、昆布と鰹節で一番ダシと二番ダシをとって作ることにしました。粉末やパックじゃなくて天然のダシを使うと、どんな味になるのかを知ってもらおうという意図です。僕自身、自分でもめったにダシとらないんですけど、料理教室のお陰で何度かダシを取り、その味噌汁や煮物を食べてます。

ところが、ダシよりも先に味噌汁に取り掛かってしまい、お茶碗でお湯の量を量って、それを沸騰させて…というところまできて「しもた!ダシ使うんやった」ということで、湧いたお湯を捨てて、とったばかりの一番ダシをお茶碗で量ってもう一度温め直して豆腐を入れて…そして味噌を溶こうとした瞬間、

「これ、ダシ入り味噌やん」

と気付きました。マルコメのダシ入り味噌。いやぁ〜ダシ入り味噌は便利ですよね。味もほどほどです。だけどダシで煮た具にダシ入り味噌を入れると、ちょっと味が濃くなりゃせんか?と不安に。しかも、「火を止めて余熱で味噌を溶いて」と言ったはずなのに、あちこちから味噌の入った味噌汁の煮立つ音が…。「さて味見」という時に「辛〜い(>_<)!」という人もいてはりました。

普段、マラソンしているのに、なぜか3時間の料理教室はヘトヘトになります。「年取ったのかも」と思いますが、和子さんの見立てでは「そりゃマラソンにしても、講演にしても自分のペースでできるけど、料理教室だけは自分のペースでないからとチャウの?」ということです。大いに考えられます。

アンケートの中に、「また先生の料理教室があれば参加したいです」と書かれていたのが心残りですが、この先は、より実践的な一人一人の事情に合わせた料理支援事業をしたいと考えています。

あなたの肉じゃがはどんなに肉じゃが?

次の日曜日、大阪府島本町で男性向け料理教室をします。
「もう今年で終わりにしよう」
と思いながら、ズルズルと大人数の料理教室をしてきましたが、ホンマに今回でラストにしたいと思います。終わりにしたい理由は、講演中の「ココが変だよ男の料理」で触れているとおりです。

最後は、一番最初の料理教室で作った肉じゃがで締めようと思い、これまでになくいろいろ下調べをしてみたら、

肉じゃがって、ホンマに多種多様!

ってことがわかりました。

もっとも「いろいろある」の筆頭は雑煮だと思います。ベースのだし、餅の形と焼くか焼かないか、具の種類など多種多様で家庭の数だけ種類があるような感じです。同じ地域だから同じとも限らない。夫婦の出身地がバラバラの場合、片方に同化させられる場合が多いのが現実だけど、見事に統合され、新しい雑煮を形作っている場合もあります。

お好み焼きのように、その時ある素材で作る的な様式の料理なら多様性など語る以前に多種多様ですが、雑煮というのは、「こういう決まったモノ」というある様式が整い、おいそれとそれを崩すことはない「ハレ」料理のはず。

そんな雑煮に勝とも劣らないと感じるのが、日常料理の肉じゃが。

ちなみに、僕の持っている数種類のレシピ本も、どれとして同じモノはありません。
ほぼ同じでも調味料のバランスが違っていたり、
水で煮るかダシで煮るか、
煮ずに炒め蒸しにするのか?
汁が残るかどうか?
薄味系かコッテリ系か?
甘口系か醤油系か?
煮崩れ派かカッチリ派か?
そもそも「肉」はなんの肉なのか?
各種の組み合わせと見ると、こりゃかなりの数になります。

「え?これが肉じゃが?」
「こういうのもアリやな」
という驚きと出会いがあるのが肉じゃがだと思います。

いろんな肉じゃがを知り、改めて自分の食べ親しんだ肉じゃがを再確認して欲しいと思います。

ついでにいうと、残った肉じゃがの再加工についても、
「肉じゃがカレー」「肉じゃがグラタン」「肉じゃがキムチ」「肉じゃが丼」
など、いろいろ多様な料理ができそうで楽しみです。