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家事ジャーナリスト山田亮の講演や執筆などの仕事記録です。 家事で楽して生活を楽しむ!家事がオモシロイと一生楽しい!

「男らしさ」意識調査 in 青森

2007/05/14
僕の家事論 0
「男の役割不利」 青森県が共同参画意識調査

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「男らしさ」への考えを聞いた設問では、88.1%が「男は妻子を養う責任がある」、74.0%が「男は女をリードするべきだ」という社会通念に賛同した。

「男性ならではの不利、不自由な体験」(複数回答)を尋ねたところ、「女性より責任を持たされる」(32.0%)が最多。「結婚しないと一人前と認められない」(28.1%)、「家の跡取りとして期待される」(27.5%)などが続く。特に不満がない人は28.8%いた。

家事や育児、自分の親の介護については、いずれも8―9割が「かかわるべきだ」と回答。行政に求める男性対象の施策として「(男女共同参画の趣旨の周知徹底を目的にした)メディアの活用」(49.8%)や「育児・介護休暇取得の働き掛け」(42.7%)が挙がった。

調査は男性の視点から共同参画を進めるきっかけにしようと、県が、NPO法人ウィメンズネット青森(青森市)に委託。県内の15―74歳の男性1663人を対象にしたアンケートと、10―70代の男性7人にインタビューした。アンケートの回収率は29.8%。

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頭の中では「男らしさ」は、まだまだ残ってるんだけど、現実的には家事や育児、親の介護について8?9割が「かかわるべきだ」というように、「やらざるを得ない」状態や「した方がイイ」という状況になっているんだと思います。

「男らしさ」と「家事参加」。この両方ともを、矛盾無く備えることができるとしたら、それはいったいどういう形だろう?有り得るのか?イメージだけでも可能なのか?それとも有り得ずどこかで破綻するのか?とっても興味深いです。
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昨日、「フレンテみえ」の講座参加者がおもしろい発言をしていました。
「退職したら、夫婦の立場は逆転してして、妻はドンドン強くなっていった」
「一時期、目標を失った時期もあった」
「最後は何でも自分で動いて、自分でするようにせなアカンと思うようになりました。今は楽しく生活してます」と仰ってました。毎月一回、自分達が運営する料理交流会「ひろみ会」に参加して、交友を広げているそうです。

おそらく、この「自分でするようになった」方は、そうなると同時に、立場や地位がどうこうという考え方から解放されたんじゃないかと思います。行動が、意識も変えていったんだと思います。

この意識調査アンケートの質問文がどういうモノかわかりませんが、「男らしさ」というモノを問うコトで、それを掘り起こしているだけではないのか?という気がします。もちろん、意識改革は必要です。でも、「意識だけじゃなくて、行動からでも道は開けるんじゃ?」で書いたように、「イヤイヤ」「渋々」「シャーナシ」の家事参加や育児参加も、続けているウチに意識が変わってくるコトはあると思うのです。むしろ、こっちの方が現実的な気がします。

できていないコトを「できてないじゃないか!」と指摘するよりも、チョットでもできていることを伸ばしながら、「次はコレにトライしてみましょう!」と前向きに進めていく方が建設的だと思います。ドラマチックな「革命」は起こりませんが、着実に変化すると信じています。「革命」が待てない人には、歯がゆいばかりだと思いますけどね。

ある、都道府県の男女共同参画センターの仕事で、「あなたがしている家事は?」というワークショップをしたことがあります。それが終わった後で、スタッフのある人が、参加者の「意外とやってる」ワークの結果に、「あんなの、チャンとしてるんだか疑問。全部やってこそ『やってる』って言って欲しいわよ!」と言っていました。革命派の方なんでしょうね(^^;

なんやかんやゆ?ても、けっこう家事や子育てやってはりますやんか!
これからも、これまで通りチョットずつできることを増やせばいいんです!


僕の講演や講座は、こういうスタンスです。
模範解答的な男女共同参画の作文が書けるよりも、洗濯機に入れる前にポケットの中のティシューペーパーをチェックしたり、留守番中に雨が降ってきたら洗濯物を取り込むなど行動優先です。模範作文の作成は、他の先生にお任せです。

いつか、今の模範作文の基準にも大きな欠陥があることをズバッと指摘する講演や執筆をしたいです。でも、それはもっともっと言葉に力を持てるようになるまで封印します。一生、封印するかもしれませんけどね。
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