中部ダイバーシティNetで講演しました

中部ダイバーシティNet主催の家事シェアセミナーで「今日からはじめる家事シェア 家事シェアがひらく家庭のダイバーシティ」を講演しました。
各種原稿の締切日が重なるなか、この家事シェアセミナーだけは、なんとか上手にまとめたい!という思いで、取り組んできました。結果、喋りすぎて、時間をオーバーしてしまいました。「やってもぉた」と、娘にLINEで送ると、「まぁ、内容がスカスカじゃなかったんだから、イイんじゃないの?」と慰められました。
そうなんです、やり過ぎるには理由があるのです。
僕は、大学の学部は最初の大学で商学部(経営学士)を卒業し、二つ目の大学の卒業学部は社会学部社会福祉学専攻です。修士時代は、多文化医療保障について外国人労働者を中心に研究していました。まだ、ダイバーシティという言葉が、アンテナ用語などでしか使われていない時代でした。博士課程に入り、労働者の福祉という側面から、その対象として、父子世帯のお父さんについて研究を始め(この時代にワーク・ライフ・バランスという言葉と出会いました)、やがて福祉現場での働き方というフィールドに移り、属人的業務と標準化業務のジレンマに行き着き、スタート地点の経営学的な要素が大きくなり、暗礁に乗り上げてしまいました。そんな折、娘が生まれ、子育てを理由に大学院を休学し、やがて、原稿を頼まれたり、講演に呼ばれるようになり、ジャーナリズム的な仕事が増えてきて、博士課程は博士論文を提出せずに、単位取得満期退学となりました。
家事シェアをするには、属人的家事だけではシェアできず、ある程度の標準化が必要です。セミナー中に「あなたの“人間国宝的”家事技はシェアできません」というスライドを使いました。火事場の馬鹿力家事、ギリギリ綱渡り家事、奇跡頼みのミラクル収納…などは、誰ともシェアできず、シェアしようと思っても、家事ズレを起こしてしまいます。
今回のセミナーを準備しながら、家事シェアこそ、僕が流れ流れてたどり着いたフィールドだと気が付きました。いろいろ研究テーマは迷走しましたが、ここに流れ着くための必然だったのかもしれないとさえ。これまでも、家事シェアや家事ズレがテーマの出演や講演をしましたが、今回、企業向けに、それもダイバーシティ推進担当者向けのセミナーをする機会を得て、改めて、流れ流れてたどり着いたことに気が付きました。
いろいろ思うところがあって、盛り込みすぎた感は否めません。足りないよりは良いかもしれませんが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。加えて言うと、営業的には「もっと聞きたかった」程度が、一番オイシイのです。が、それは僕が許せませんでした。「もう二度とないかもしれない一発勝負の世界。出し切ってナンボ」でした。熱弁の85分にお付き合い下さった、予想以上に大勢の参加者の皆さんには、「暑苦し過ぎてすみませんでした」です。
セミナーの後、30分ほどオンライン交流会があり、そちらにも参加しました。「私も育休を2回とって主夫した時期があるんです」と仰る方と交流できました。「『取り残された感』は先生と同じで、妻の帰りが待ち遠しかったです」という僕と似たような経験をされた方でした。ものが溜まって仕方なくて断捨離したい…と仰る方には、せっかくなので、「連載「シニアの楽家事」31回 衣類の断捨離」を紹介しました。自国の家事文化と夫の家事文化が違いすぎていて…という外国ルーツの方もいらっしゃいました。まさに、家事シェアも異文化交流です。
とても学びの多い、セミナーと交流会でした。
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